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僕の話を聞いてくれ~人生の名盤~ 高校編

中学の頃は成績が良かった俺は、県内でも有数の進学校に入学した。

やはり高校といえば「青春」。俺は『タッチ』のような甘酸っぱい高校生活を期待していた。

しかし入学早々、この高校に進んだことを思いっきり後悔することになる。ひたすら勉強しかしないのだ。朝から夕方まで勉強、休み時間も勉強、家に帰っても勉強。おまけに同級生たちはその生活を当然の如く受け入れているのである。

俺は早々に勉強を投げてしまった。おかげで成績はどん底に落ちた。

ならば俺と同じ不満を持っている奴ら、進学校の落ちこぼれたちとつるんで楽しい放課後ライフを送ろうかと思ったが、元来真面目で気が弱く面白みのない性格の俺は、どうにも不良になりきれず彼らとそりが合わなかった。

ならば部活に青春をかけようと中学の友人が多数いたテニス部に入部した。はっきり言って俺は全く運動神経がない。しかし初心者が多かったのでなんとかなるだろうと思ったのである。

しかし一緒に始めた友人ともあっという間に差がついてしまった。自分にテニスの才能が皆無であることを薄々感じつつも、そのことに気付かないフリをして俺はラケットを振り続けたのだった。

このような生活を送っていた高1の頃は過去の名盤をひたすら借りて聴いていた。そのとき参考にしていたのが『DGTABLE(デジタブル)』というフリーペーパーである。小遣いが3000円でバイトも禁止だったので、TSUTAYAの半額クーポンが出たときや図書館(タダで借りられる)を狙って、MDに録りまくった。

Xの影響で聴き始めたHR/HMではディープ・パープルキッスヴァン・ヘイレンオジー・オズボーンなどに手を伸ばした。中でもマイケル・シェンカーのギターには惚れた。

ギタリストとして聴いておかねばとジミ・ヘンドリックスジェフ・ベックエリック・クラプトンジミー・ペイジの三大ギタリストも聴いていた。特にジミー・ペイジが大好きだった。

レッド・ツェッペリンはそれまでも何度かトライしてみるも結局「よく分からん」と投げていたのだが、その年に発売されたライブ盤「How the West Was Won」を聴いてぶっ飛んだ。
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それまでどうもツェッペリンは古臭いと感じていたのだが、1曲目の「Immigrant Song」を聴いた瞬間、心奪われた!ギターもベースもドラムもみな音がぶっといし、凄まじいグルーブを感じる。そしてプラントの「アアアーアー!」という雄たけびを聴いて完全にツェッペリンに惚れた笑。それから全てのオリジナルアルバムを借り集め、高かったDVDまで買ってしまった。ちなみに好きなオリジナルアルバムは「レッド・ツェッペリン(1st)」と「フィジカル・グラフィティ」だった。

当時はエミネムを筆頭にヒップホップブームだったが、どうも俺はラップが受け付けずにいた。しかしリンキン・パークを聴いてラップのかっこよさに気付いた。そこからレッド・ホット・チリ・ペッパーズレイジ・アゲインスト・ザ・マシーンなどのミクスチャーバンドも聴くようになった。中でもレイジは一時期一番好きなバンドだった。

オルタナティブ・ロックもよく聴いた。中でも好きだったのはニルヴァーナスマッシング・パンプキンズである。メタリカマリリン・マンソンなどのヘヴィ系も好んで聴いていた。

当時は後ろでギターがパワーコードをギャンギャン鳴らしていて、それに美しいメロディが乗る曲が好きだった。なのでUKロックは「ポップすぎる、大人しすぎる」という理由で受け付けなかった。ブラーは勿論のこと、オアシスすら当時はあまりハマらなかった。またストロークスなどに端を発するガレージロックも当時流行っていたが、それも「迫力が無い」と聴かなかった。

今振り返ってみると、高1の頃が一番洋楽を聴いていたかもしれない。


高2は今までの人生で一番暗かった時期である。まずクラスにウマの合う奴が一人もいない。

普通クラスのヒエラルキーは少数の派手なグループ、大多数の普通のグループ、少数のマニアックとなっているものである。そして俺はそれまで普通のグループに属してきた(と思う)。

しかしそのクラスには派手なグループとマニアックしかいなかったのである。俺はクラスで孤立してしまった。

ちょうどその頃、俺は小遣いをためてSONY製で一番安いMDウォークマンを手に入れた。常に音楽を聴いていたいので、休み時間も人と話さずひたすら音楽を聴いている。いよいよ孤立は深まった。

テニス部のほうも入ってきた後輩には馬鹿にされ、中学の頃仲良かった友人とも距離が開き、完全に部内で浮き始めた。

かくして一人の根暗な男が出来上がった。あの頃は「死にたい」とか「明日世界が滅亡しないかな」とか「女と一発ヤれたらもう死んでもいいや」とか負のことばかり考えていた。

この頃は音楽が単なる趣味から依存の対象にまでなっていた。まずハマったのが尾崎豊だ。
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共感したのが大人たちへの反抗ではなく、「十七歳の地図」の『何のために生きてるのか解らなくなるよ』という歌詞だったのが情けない。あの頃は反抗する気力も無かった。

次にパンクである。それまでパンクを馬鹿にしていた俺だが、何となくセックス・ピストルズの「勝手にしやがれ!!」のジャケに惹かれて買ってみたら、これがメチャクチャかっこよかった。
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分厚いギターサウンドにジョニー・ロットンの人を馬鹿にしたような巻き舌ボーカルが乗る。最高!やるせないとき、自転車で爆走しながらウォークマンでピストルズを聴き、「ア~イアムザアンチクライスタッ!」と歌っていたのを思い出す。

そしてJUDY AND MARY。もしかするとJAMがいなかったら死んでたかもしれん笑。

昔「そばかす」を聴いたときは「なんだこの歌詞。意味不明だ」と全く好きになれなかった。YUKIの声も嫌いな部類だった。

しかし鬱々としていた高2の夏、無性にYUKIの声が聴きたくなりTSUTAYAに走った。
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1曲目、「Over Drive」の底なしに明るくかわいいYUKIの声を聴いた瞬間、俺は心から”ほっ”としたのである。これが俺の求めていたものだ!

そんな訳で高2の頃はひたすらJAMを聴いていた覚えしかない。勿論オリジナルアルバムは全部聴いた。中でも好きだったアルバムは「Orange Sunshine」である。
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しかし「MIRACLE DIVING」「POP LIFE」も捨てがたい。この頃の俺は完全にYUKIに惚れていた笑

高3になると、それまで馬鹿にしていた青春パンクにハマることとなる。きっかけはYUKIが銀杏BOYZの「駆け抜けて性春」に参加したことである。この曲をCD屋で視聴して、その激情に不覚にも視聴機の前で涙ぐんでしまった。

銀杏BOYZのメンバーの多くはもともとGOING STEADYというバンドを組んでいたと知った俺は、「さくらの唄」というアルバムを聴いてみた。ドストライクだった。
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中でも1曲目の「アホンダラ行進曲」は思い出深い。当時俺は気晴らしによく川沿いを自転車で走っていた。青い空の下、そこにはずっと一本道が続いているのである。

だだっ広い一本道に風だけが吹いているのさ

見上げる空 どこまでも ブルー、ブルー

こんなにも俺の心情を表した曲があるだろうか。そして峯田の「アホンダラ!!!」のシャウトと共に曲は激しく転調、一気に爆走する。俺も力の限り自転車のペダルを踏み込む。

まだ見ぬ明日に何があるのか、何があるのか僕は知らない


全く上達しなかったが最後まで続けたテニス部も引退し、いよいよ受験生になってしまった。周りは東大だ、旧帝大だと言っているが、2年間勉強をサボってきた俺にそんな実力があるわけがない。

しかし東京に行きたいという思いはあった。というのもライブが多そうだからである。年々CDを聴くだけではなくアーティストの生の音に触れたいという欲求は募っていたが、俺の地元は田舎すぎて滅多に観たいアーティストも来ないし、来てもキャパが小さすぎて全然チケットが取れない。

しかし東京に行けばライブなんて見放題だろう。そう思った俺は関東の大学に進路を決めた。偏差値もちょうどよかったし。

受験期はハイロウズのベストを聴いて元気をもらっていた。センター試験の日もこのベストを聴いてたし、二次試験にも持っていった。
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「青春」の歌詞に『リバウンドを取りに行くあの娘が高く飛んでる時に』とあるのだが、俺が高校3年間ひそかに好きだった女の子もバスケ部だったので自分に重ねていた。

3月。俺は高校を卒業した。何もない3年間だった。むしろ人格に関しては、入学前より悪くなった気がした。

なんとか大学に受かった俺は、一人暮らしの荷造りを始めた。とにかく一刻も早く母親と離れて暮らしたかった。母親とは高校入学以来、ほぼ毎日喧嘩をしていた。母親は俺をエリートに育てたかったようだが、俺がその道を外れたことに失望し、怒りを隠しきれずにいた。俺はそんな母親の様子を見て「ざまあみろ」と思っていた。

4月3日。遂に俺は一人暮らしのために家を出た。18年間一緒に暮らしてきた家族と離れて暮らす寂しさは微塵も感じなかった。ただ一人暮らしへのワクワク感があるだけだった。

俺は上京祝いにいつもなら立読みで済ませるジャンプを奮発して買うと、東京行きの列車に乗り込んだ。

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